県立辺土名高校サイエンス部


「やんばるの森がすぐそばに」

 沖縄本当最北端に位置する辺土名高校は、三方をやんばるの森に囲まれ、エメラルドグリーンの東シナ海が目の前に広がるなど、自然環境に恵まれた学校だ。全国でも珍しい「環境科」が設置されており、その環境を活かした授業が受けられる。その中でもサイエンス部では、学校周辺の河川調査やクロサギの研究、ありやクワガタの研究など生き物の研究を中心に取り組んでいる。OIST(沖縄科学技術大学院大学)と共同研究の機会もあり、英語での発表が大変だったが貴重な経験として部員たちの思い出となっている。

「白黒はっきりさせようじゃないか」

 クロサギには黒色型と白色型があるのをご存知だろうか。しかも、沖縄本島では白色のクロサギが多いという研究結果があるという。それを確かめるため、サイエンス部では2015年からクロサギの研究を継続的に行なっている。沖縄全島の沿岸部を自動車で走行し、詐欺を発見したら停車、双眼鏡や望遠カメラを使ってクロサギを確認・記録して調査を進める。ビーチや漁港などでは定点観察を行いデータを集めた。2015年〜2017年は黒色が多いという調査結果に。報告された研究とは逆の結果だった。

「学校丸ごと生き物博物館計画」

 学校の敷地に入るとまず驚かされるのが、生き物の多さ。中庭には外来植物を除去して作られた池があり、沖縄在来の魚類を飼育・繁殖させている。生き物が集まるようにカブトムシやチョウが好む樹木が植えられており、夏になるとカブトムシがよく採れるそうだ。3名在籍している生物の先生から積極的に知識を吸収しているので、生徒たちは植物や昆虫類の名前に詳しい。サイエンス部では季節に合わせて山や川、海へ出かけて採集・研究活動をしている。琉球犬や島ヤギも飼育しており、学校の看板犬、看板ヤギとしていんなから可愛がられている。

「生き物の魅力・部員の魅力」

 同じ種類のトカゲでも、やんばるにいる個体と都会にいる個体では性格が違うという。都会に住むキノボリトカゲは、やんばるに住むキノボリトカゲより俊敏で警戒心が強い。そう話してくれた部員の目は活き活きとしており、生き物が好きだという気持ちが伝わってくる。

 魚や昆虫も、動物や人間と同じ生きている命。小さくてたくさんいるから、雑に扱ってしまいがちだが、「命ある生き物だということを忘れないようにしたい」と部員たちは話す。

(翁長 奈七)


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